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2021-06-心のビタミン

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メンタルサポートをしておりますシニア産業カウンセラーの藤井です。     
毎日の業務、お疲れ様です。梅雨に入り、暑かったり寒かったり、         
ジメジメした日が続いたりで、体調を崩している方を多く見かけます。     
皆さんはいかがお過ごしですか?原因の多くは自律神経の乱れにあります。     
規則正しい生活やバランスのとれた食事、適度な運動を心がけることが大切です   
職場環境を見直すことで症状を和らげることも可能です。     
お互いを支えあい、快適な職場環境づくりを進めていきましょう。     
     
 今回のテーマは職場のコミュニケーション
     
皆さんは“ダブルバインド”という心理学用語をご存知でしょうか。
何気なく使っていることも多いコミュニケーション方法ですが、実は知らずのうちに相手を不快にさせる可能性があるものでもあります。今月は、ダブルバインドの意味や引き起こす悪影響、気を付けるべきことについてお話しします。

     
こんな会話をしたことはありませんか?

パターン①
先輩職員  「わからないことがあったら何でも聞いてね」
新人     「はい! わかりました!」
~1時間後~

新人     「×× についてわからないので、教えてください」
先輩職員  「いやいや、まずは自分で考えてみて!」
新人     「(ええ~……何でも聞いて良いって言ったのに…)」
~1時間後~
新人     「先ほど××について対応しました」
先輩職員  「ええ?勝手にしないでよ~聞いてから対応してよ」
新人     「(ええ~、何をしても文句を言われる……!どうしたらいいの)」
     

     

     
ダブルバインドは
日本語で“二重束縛”と訳され、2つ以上の矛盾したメッセージを受けた人が、どうしていいかわからず精神的に束縛されている状態に陥ってしまうことを指します。
前述のように「わからなかったらすぐ聞いて」と言われたにもかかわらず、聞きに行くと「それくらい自分で考えて」と怒られ困惑してしまうといった状況になってしまいます。どちらを選択しても一方には背くことになってしまうため、受け手側はどう対応していいかわからなくなってしまいます。
結果、どの命令に従っても怒られてしまうという精神的な束縛状態に陥ってしまい、強いストレスを感じるのです。

     
 こういった両立しないメッセージは、ビジネスシーンの典型的なダブルバインドです。

パターン② 
上司   「書類作成でミスがあったんだけど、理由を説明してもらえる?」
部下   「申し訳ありません、実は急な依頼でチェックが漏れてしまい……」
上司   「ちょっと待って、言い訳しないでさ。 ちゃんと反省しているの?」
部下   「(言い訳って・・・原因を説明しようとしたのに・・・わけわかんない)」

ミスの理由を聞かれて答えると、言い訳をするなと言われてしまうと、困惑してしまいます。部下にとって、ミスをした報告をすること自体が非常にストレスのかかる行為です。
     
さらにこのようなダブルバインドまで起きてしまうと、委縮してしまって本来の力が出せなくなってしまう可能性がありますので注意が必要です。
     
ダブルバインドによって発生する悪影響
     
メンタルヘルスを損なう
ダブルバインドは矛盾した2つ以上のメッセージを受け取るため、受け手側は混乱、緊張してしまいます。このようなダブルバインドの状態が長期間続いてしまうと、自分の感覚が麻痺して「すべて自分が悪いのだ」と考えこんでしまうようになります。こうして大きなストレスがかかってしまい、メンタルヘルスを損なってしまうのです。
パフォーマンスが低下       
ビジネスシーンにおいてダブルバインドが続いてしまうと受け手側は「また怒られるのではないか」と考え、必要以上に相手の顔色を窺うようになります。次第に自分の判断がすべて間違っているように感じてきて身動きが取れなくなり、受け手側の自信や主体性が失われていってしまいます。結果として、「より良い成果を出す」という動きではなく「怒られないように」という動きになってしまうためにパフォーマンスが低下してしまうのです。
     
★長期間に渡って繰り返し行われるダブルバインドは、そのストレスによってメンタルヘルスが損なわれるだけでなく、受け手側の主体性や自信を奪ってしまうことでパフォーマンスの低下も招いてしまうのです。
ダブルバインドで失敗しないために気を付けること
     
きちんと言語化する
気付かずに矛盾したメッセージを発してしまうことはあり得ます。きっと言葉にせずとも伝わるだろうといった期待や思い込みがあるのだろうとも思います。また自分がダブルバインドを受けてきたことで、自分自身のコミュニケーションに取り込んでしまっている可能性もあります。自分の言動がダブルバインドになっているかも……と思った方は、もう少しだけ言葉を増やしてみてください。察してほしいと思っても、その能力のあるなしは個人差が大きいです。
     
「何でも聞いて」「自分で考えて」という指示だけでなく、こういう場合はこうしてくれと具体的に伝えてみては
     
いかがでしょう。

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