ラグビー日本代表が「勝てる」チームになったのはなぜか?
開催前はメディアでもあまり話題にならず、ワールドカップの開催を控えているにしては注目度が低いと感じた方もいたのではないでしょうか?始まってみれば日本代表の快進撃。
アイルランド戦では歴史的な勝利を収め、ラグビーの魅力を感じた方も多いのではないでしょうか。私もその一人です。
快進撃を続けている日本代表ですが、この強さの秘密はどこにあるのでしょう?
日々鍛錬し実践(試合)を積み重ねていった結果が大きいでしょう。
選手の力だけでなくヘッドコーチをはじめとしたチームスタッフの力、すなわち総合力の賜物だと思います。チームワークが良かったとも言えるのかもしれません。
また、違う側面から見ると、多様性が大きな効果をもたらしたのではないかとも思います。
ラグビー日本代表には外国籍の選手が15人含まれています。その中には、ラグビーの先進国から日本の代表になった選手がいます。その先進国のテクニックなど彼らから学ぶことも多かったでしょう。
もちろん日本人選手も長年の積み重ねによるノウハウとトレーニングの成果もあります。
それでもバックグランドの異なる選手が一同に会し、1つの目標に向かっていくパワーこそが日本代表の力の源泉ではないかと思います。バックグランドが異なるからこそ意思統一が難しい。でもそれを乗り越えたときには新たなステージに到達しているのではないかと思います。
また、それは社会でも企業でも同じだと思います。
経験値も、スキルも年齢も性別も価値観も違う人の集まりが職場
その集まりで、皆のバックグランドを持ち寄り、高め合い、同じ目標に向かって進んで行く場所こそが職場の使命。
先ほどもお話ししましたが、バックグランドの違いを統一することは簡単ではありませんが、お互いが多様性を認めて1つになった時のパワーは、偉大です。
みなさんは、それぞれの持ち味を発揮できるチームで働けているでしょうか?
「心をひとつ」するには
ラグビー選手もよく使う言葉に、「ワンチーム・ワンハート」という言葉があります。
強い組織になるために必要な「ワンチーム・ワンハート」をどう実現するかそこが肝になります。
強いチームというのは、監督、コーチが集合をかけるとサッと集まって、作った円陣が小さくて整然としています。そしてみんなが半身になって聞き耳を立て、誰かが話していることを一言一句聞き逃さないようにしようとする様子は、チームがひとつになっていると感じます。反対に弱いチームは、だらだらと集まって円陣も乱れています。後ろのほうでは「あのサインプレーなんだっけ」などと、個々が勝手なふるまいをし、まとまりがありません。
小さい円陣を意図的に作っただけで強くなるわけではありません。
どうすれば自然に小さくてきれいな円陣ができるのか。
そこが大事だと思います。
コミュニケーションが「チームをひとつ」にする
多種多様な人の集まりの職場で必要なのは、「なんのために」するのか、こういう仕事をするのかというイメージをシェアすることだと思います。それが無ければ、コミュニケーションが取れているとは言えません。
私たちが他人と話し合いをするなかで、自分が伝えたと思っていることが、実際には正しく伝わってないことはよくあることです。「わかったつもり」がいちばん怖い。それを防ぐためには、どう伝わっているか、ということを常に確認することが大切です。
本物のコミュニケーションを生むのは「対話」
私たちは会社やチームの中で、コミュニケーションを取ろうとして様々に話し合いますが、「会話」するだけだったらそれは仲間内のたわいない会話にすぎません。考え方の違う人たちと話しをして、意見をすり合わせて最終的に同じ方向を向くように努力をする。これが「対話」です。
また、「対話」をするときに重要なのが「夢」です。夢は、目標であり、モチベーションになります。
「対話」のあるチームは強い。そしてそのなかで夢を語り合うことができれば、さらに大きな成果を出すチームになるラグビーの試合を見ながらそんなことを考えていました。
お互いの夢の実現の為にお互いが力を貸す場所。職場がそんな場所になるよう微力ながらサポートしていきたいと考えています。