今回のテーマは「上司と部下のコミュニケーション」管理職の皆様へ
「部下に依頼した資料ができていないために、自分の仕事が遅延する。」
「ミスがあったことをすぐに報告してくれないので、トラブルが大きくなってしまう。」
今、チームがこうした状態であれば、職場内のコミュニケーションに課題があるかもしれません。
そこで今回は、部下とのコミュニケーションを良くする6つのポイントをご紹介したいと思います。
「仕事の指示には従うべき」「仕事に感情を持ち込むな」というのは正論ではありますが、文面通り事が運ぶことは少ないです。人はなかなか理屈だけで動くものではありません。
職場の関係が良ければ職場は居心地のいいものになります。
良い循環を生み出すためには、コミュニケーションの質を向上させることが必要です。
コミュニケーションの質を向上させると起こる変化
部下とのコミュニケーションを上手く取るための7つのポイント
①話しかけられても大丈夫な雰囲気を出す
部下に話しかけられた時は、
・作業の手を止める
・部下に向き合う、目を見る
・「どうした?」と反応する
反応はしていても目はパソコンの画面に釘付け…という状態では、
「上司は忙しくて自分の話を聞いてくれない」と感じ、声を掛けたり相談をしづらくなってしまいます。
こういったことの積み重ねが部下に「報・連・相をしたくないな…」と思わせる要因になったりします。
直前まで難しいことを考えていたとしても、眉間にしわをつくったままだったり、声に苛立ちが出てしまったりしないように注意してください。 「笑顔で」「明るい声で」意識して話すようにしましょう。
②毎日、部下とのミーティング時間を確保する
ポイントは、部下との時間をとれるように、あらかじめ一日の中で少しでも時間を確保してスケジュールに入れておくことです。「どこかのタイミングで話そう」と思っていても、時間を決めておかないと、他の用件に気を取られて結局やらないなど、どうしても後回しにしがちになってしまいます。
毎日、決まった時間にスケジュールを入れておくことで、部下も自然と話すことを考えたり、話し掛けてくれるようになります。
報告や相談がなくても話す
✔ 困っていることがあったり、仕事が上手く進んでいないという相談であれば、できる限りサポートしてください。
※毎日のように相談があるわけではないと思いますが、何も話すことがなかったとしても、ミーティングで「顔を会わせる」ことも大事な目的の一つです。
✔ たわいのない雑談も、部下は「自分に関心を持っている」と感じますし、信頼関係を強くするのに役立ちます。
✔ 少ない時間でOK!
※15〜30分くらいの時間を取るか、または個別で5分ずつくらいが、お互いに負担が少ないと思います。
※「たったこれだけの時間では、逆に無意味では?」と思うかもしれませんが、そんなことはありません。
毎日のようにやっていれば、相手のことを知ることができますし、親近感も湧いてきます。
③目標を定期的に伝える
業務やプロジェクトがなかなか進まない理由の一つは、一人ひとりが違う目標を設定していることです。
これを防ぐには、仕事をする目標を定期的に伝えると同時に、その目標に納得してもらうことが重要
です。
しかし、反対する人というのは、どんなに素晴らしい目標を掲げたとしても一定数いるものです。
こうした人に納得してもらうのはなかなか難しいもの。しかし、ここでコミュニケーションを諦めてはいけません。
人は「なぜやるのか」「なんのためにやるのか」が腹落ちしていないと、前に進むことができない生き物です。
反発している状態でも無理にやらせることはできますが、「やらされている」と感じた途端、仕事を単なる作業としか思えず、意欲的に取り組むことはできなくなってしまいます。
納得をして目標に取り組んでもらうには、目標を達成することでどんなメリットがあるのかを具体的にイメージしてもらうように伝えるのが効果的です。
④部下を褒める
褒めることで、やる気を引き出したり、モチベーションを高めることができます
いい褒め方とは? 褒める時には、以下のことを意識してみてください。
✔ すぐに褒める
✔ 人そのものを褒める
✔ 具体的な行動を褒める
✔ やり方(プロセス)を褒める
✔ 何度でも褒める
⑤部下に謝る
上司も人間なので失敗はありますし、それ自体は悪いことでも何ではありません。大切なのはその後の行動
です。
たとえば会議に遅刻してしまった場合。
「俺は上司だからいいんだ」と言わんばかりに、何事もなかったかのように済ます人がいます。
これは、ダメなパターン。
会議室に入ったらまずは一言謝る。
こうすることで部下は、失敗やミスを報告しやすくなりますし、素直に詫びた上司を誠実な人物だとして好ましく思うはずです。
⑥仕事を任せる
育成方法として、部下が現時点で持っている知識や能力、スキルより、ちょっと背伸びすればできるくらいの業務に挑戦させることはよくあると思います。
その際に、なぜそれを頼むのか、理由や狙いをきちんと説明した上で任せることが大切です。
また、一度任せたら、あとは口を出してはいけません。
部下が「自分を信じて任せてくれている」と感じることで、仕事に対する意欲を高め、いつも以上の能力を発揮することができます。
お互いを知り、協働をするために、まずは、笑顔の挨拶からでも始めてみませんか?